海外旅行に行くことが決まったら、まずは航空券のチケットをチェックするはずです。そしてどうせ購入するなら、なるべく安い航空券が欲しいですね。
でも、これが意外と難しい・・・探すも探すも、格安は出てこない。こんな場面に出くわすのは、一度や二度じゃないはずです。もう、諦めるしかないのか?
たまーにそういうケースもありますが、大抵はなんとかなります。じゃあどうやって格安航空券を見つけるのか?その方法を、海外旅行歴10年以上のバックパッカーの私が、本記事を通して伝授したいと思います。
海外航空券が安く/高くなる時期の噂と実情
巷ではよく「○○の時期とか、旅行○○ヶ月前に購入するとチケットが安く手に入る」、と囁かれているのを、一度は聞いたことがあるはずです。その実態を、お話します。
海外出発2−3ヶ月前に航空券を購入
これくらいの期間前が、基本は一番安くなる傾向になります。勿論航空会社によっては、直前セールスなどを行う場合や、出発1週間前ぐらいに安売りする場合もあります。しかし総合的にみると、海外出発2−3ヶ月前が最安値となることが多いです。
航空券の価格が目に見えて変わる季節
航空便の本数を増やすのは簡単ではありませんので当然、需要が増えると価格は上がっていきます。これは国内/外問わずに言える事ですが、以下の期間は航空券価格が高騰する傾向にあります。
- 3月上旬-4月下旬
- 5月のGW前後(日本発/行きの便)
- 7月上旬-8月下旬
- 年末年始10日間程度
そして逆に、以下の期間は航空券価格が安くなる傾向にあります。
- 1月下旬 – 3月上旬
- 5月下旬 – 6月中旬
- 10月下旬 – 12月上旬
週末は航空券の価格が高く、平日は安め
大抵の方は、週末(金・土・日)に飛行機を利用する場合がほとんどですので、チケット価格は高騰しがちです。一方、平日特に火・水曜日は皆さんが休みを取りにくいので、チケット価格が安くなる傾向になります。
本当の格安航空券が見つかるサイト
オンライン上には数え切れない程の、航空券価格比較サイトが存在します。この中から本当に使えるサイトを探すのは、中々労力を必要とします。「安い航空券を探すのにあまり時間を掛けれない。サクッと見つけたい!」という方のために、年中海外旅行をするプロが激選した、本当に使える格安航空券を探すためのサイトをご紹介します。
スカイスキャナー(Skyscanner)
スカイスキャナーを聞いたこと、使ったことがある方も多いのではないでしょうか?日本にも支社があり、日本語でサービスが利用可能な、イギリス発の航空券比較サイトです。専用アプリがiOSとAndroidの両方で利用可能なので、スマホにダウンロードしておくといつでも簡単に航空券のチェックもできます。
また、アラート機能というものが備わっており、メール等でサインアップすることで、検索した区間のチケット価格が変動すると知らせてもらうことが可能なので、是非活用しましょう。
Googleフライト
皆さんが毎日お世話になっている、Googleが運営するサイトです。Googleフライトの一番のメリットは、とにかく比較がしやすいことです。有名ではない発着空港も含め、しっかりと日割りで料金を表示してくれます。
本サイトほど比較表が見やすいサイトは今のところありませんので、まずはここから始めて、海外旅行のおおよその日程、目的地を組んでみるのも良いでしょう。
KAYAK(カヤック)
KAYAKは、見やすい価格比較表とアラート機能がついており、スカイスキャナーとGoogleフライトを足して、2で割ったようなサイトです。非常に使い勝手の良いサイトで、時々上記2つのサイトよりも安いものを見つけてくれます。
「念の為、KAYAKでも海外航空券の価格を比較してみよう。」という確認の意味でも、しっかりと検索してみましょう。
KAYAK(カヤック)の使い方
スカイスキャナーやGoogleフライトの使い方は、オンライン上で多く語られていますが、以外とカヤックについては多くありません。最近サイトを刷新して使いやすくなったこともあり、本章でじっくりと説明していきたいと思います。
因みに、カヤック使用のポイントは以下になります。
- 往復・片道・複数都市から選択
複数都市は、複数の目的地を訪れて周遊旅行をされたい場合に使用 - 年齢・人数を選択
- 座席のクラスを選択
- 安くて快適な席を求めているなら、「エコノミー」が一押し
出発地と目的地の設定
- 出発地は1つに指定するか、「次の旅行先を検討中?」から出発地(空港名ではなく、都市名でもOK)近郊の空港、最大3つから選択することができます
- 目的地を「どこでも」とすると、出発地を複数選択しても無効となります。
出発日と現地出発日の設定
出発日と現地出発日の設定は大きく3つの方法があります。
指定日前後検索
- 出発予定日と現地出発予定日を右下のカレンダーから選択します。
- オレンジ枠「指定日のみ」をクリックして下さい。
- 「-1日/+1日/±1日/±2日/±3日」の選択肢が表示されますので、融通がきく範囲に合わせて選択、または「指定日のみ」のままにして下さい。
- 検索する。
週末(緑枠)検索
- 「出発予定日(青枠)」の日付を選択します。
- 「出発日」と「現地出発日」(オレンジ枠)をクリックし、それぞれの希望予定曜日を選択します。
- 検索する。
検索結果には、「出発予定日(青枠)」の直近「出発日(オレンジ枠)」から数えて+4週間以内が表示されます。また「現地出発日」の曜日と時刻は、現地表記で表示されます。
月検索(緑枠)
- 出発予定日(青枠)を設定します。
- 旅行期間を設定します。例えば最低15泊、最大20泊を計画しているなら、[15-20]という表記をします。
- 検索する。
検索結果には、「出発予定日(青枠)」から数えて+4週間以内が表示されます。
スカイスキャナー(Skyscanner)の使い方
スカイスキャナーの基本的な項目、使い方はKAYAKと同様なので省略します。
ちなみに「近隣の空港も検索」というチェック項目に入れると、例えば出発地が成田空港に設定した場合、近隣空港である羽田空港も検索対象となります。この項目にチェックを入れるだけで、多少の移動を考慮してでも格安航空チケットが手に入ることもあるので、是非、検索の際はご利用下さい。
代わりに本章では、あまり知られていないがとっても便利なスカイスキャナー(Skyscanner)のとある機能に焦点を絞ってご紹介したいと思います。
スカイスキャナー(Skyscanner)で地図から検索
まずは上記図右側の「地図(オレンジ枠)」をクリックしてみましょう。すると以下のような画面になります。
- 赤丸 – 通常と比較して料金が高い、もしくは個別に料金検索をかける必要がある。
- 緑丸 – 通常と比較して料金が安い
細かい出発日の指定はできませんが、月ごと/ルート/価格を指定できます。中でも価格範囲指定機能(左上側オレンジ枠)はご自身の予算に合わせて設定できますので、非常に便利です。
まずはこの地図検索機能から海外旅行予定月で検索をかけ、そこから目的地を決め、個別に検索をかけていくのが効率的でおすすめな方法です。
Googleフライトの使い方
Googleフライトも、カヤックやスカイスキャナーと使い方は変わりません。以下使い方のポイントです。
- 出発地が複数((最大3都市(空港))まで指定可能
- 出発地に複数都市(空港)を指定した場合は、目的地も指定((最大3都市(空港))しないと検索が機能しない
また、Googleフライトにも隠れた便利な機能があります。例としてイギリスのロンドンとセルビアのベオグラード間を検索してみました。それでは便利な下図のオレンジ枠機能についてご紹介します。
日付グリット
日付グリット機能では以上のように、出発時刻(Googleのミスで、往路のことだと思います)と復路に日付ごとに価格が表示されます。例では2月24日と26日出発で、3月18日現地出発が最安値となっています。また、各△矢印をクリックすると日付を更に進めたり、戻したりすることができます。
料金グラフ
料金グラフでは出発日を指定できますが、現地出発日は指定できません。代わりに「何泊するのか?」で指定します。左上のポップアップ内、+と−から泊数を設定すると、上部に[何月何日〜何月何日]までという形で表示されます。なお、上記グラフからは2月24日発がダントツで格安となっているのが、一目瞭然かと思います。
付近の空港
この機能では、日付を変更することはできません。代わりに地図をズームインやズームアウト(画面右下)することで、[出発地周辺の空港]と[目的地周辺]の空港を検索地に追加することができます。空港追加後に右上の×をクリックすると自動更新で、初期の検索画面に結果が反映されます。
実際に格安航空券を見つける方法
今までで、航空券の価格が高い/安い時期、活用するべき格安チケット探しサイト、その便利機能に関してお伝えしてきました。そこで本章は、実際に格安航空券を探す方法を実践していきますので、是非ご自分の海外旅行に活用してみて下さい。
旅行時期が不確定で、目的地が確定している場合
1. Googleフライトで適当な出発日を指定して検索をかけ、[料金グラフ]から希望の最安日を3つ見つける。この時、[旅行期間]の設定を忘れずに。
2. スカイスキャナーとカヤックでは月検索を行い、最安日を各3つに絞る。この時、カヤックの[旅行期間]設定を忘れずに。
3. 各比較サイトの最安日からお互いに重複、または近い日付から合計3つに絞る。
4. 3つの日付を各サイトで個別に検索をかけ、格安航空券をみつける。
5. 見つけた格安航空の日付を、航空会社の公式サイトからも同様に検索。この作業は下記別章で必要性が説明されています。
6. 海外旅行日を決定する。
旅行時期が確定しており、目的地が不確定な場合
1. カヤックとGoogleフライトは目的地を未指定のまま検索、スカイスキャナーは「全ての場所」で検索。検索結果から目的地の候補を3つ選ぶ。
2. 各比較サイトで日付、目的地を入力の上で再度検索。
3. 見つけた格安航空券を、航空会社の公式サイトからも同様に検索。この作業は下記別章で必要性が説明されています
4. 目的地を決定する。
旅行時期も目的地も不確定な場合
この場合は、航空券価格比較サイトを利用する必要はありません。まずは目的地、または旅行時期を決め、その後上記の手順に従って格安航空券を探しだしましょう。
この際におすすめな方法としては以下が例として挙げられます。
- 「10 best islands to visit in summer」などで検索
- インスタグラムで「#海外旅行」、「#worldtraveler」などで検索
- 本記事上述の「海外航空券が安く/高くなる時期の噂と実情」を参考にして、旅行時期を決定
- LCCなどの格安航空でセールが開催されていないかをチェック
最安値が良いとは限らない
当然、できるだけ安く海外航空券を購入するに越したことはありません。
しかし思わぬ落とし穴がある場合もありますので、以下のケースには気をつけ、必要とあれば別の航空券を購入しましょう。
乗り継ぎが必要で、1つ目と2つ目の航空会社が違う場合
例としてスペインのバルセロナ(BCN)から、マダガスカルのアンタナナリヴォ(TNR)までの航空券を調べた結果です。
乗り継ぎ時の航空会社が、ルフトハンザとエチオピア航空で異なります。そして、万が一ルフトハンザ便の遅延等でエチオピア便を逃してしまい、フライトカウンターが対応してくれない場合、航空券の購入先と話をする必要がでてきます。この時にポイントになってくるのが、スカイスキャナーなどの比較サイトはあくまで取次ぎをするだけであり、航空券に対する責任は一切ないということです。代わりに、実際の購入先である航空会社や旅行代理店等と話さなければなりません。
つまりご想像の通り、手間がかかります。ましてや海外の旅行代理店等を通して航空券の購入を行っていれば、恐らく英語での会話が必要となってきます。よって、こういった場合にご自身で対応できるのかというのが、非常に大切になっています。
ただし通常は、航空会社が次便に空席があれば乗せてくれたりと、何らかの対応をしてくれます。また、航空会社の公式サイトから直接航空券を購入した場合は、対応がスムーズに進みます。
それでも、やはりこういったトラブルは避けたいですね。格安航空券の購入前に利用規約や保証内容は、しっかりと確認しましょう。
予約・キャンセル・払戻等が含まれているかチェック
多くの格安航空券には、無料での予約変更やキャンセルといったサービスが含まれていません。こういったことは利用規約や保証内容に書かれていますので、比較サイトからチケット購入サイトに飛んだ後、購入前にしっかりと確認しましょう。また通常は、追加サービスとして提供されていますので、別途料金を払うことで補償対象とすることができます。
購入前にチケット購入先の評価を確認
特に旅行代理店の場合は注意が必要です。価格だけをみていると、サポートがずさんだったり、何かと理由をつけて対応してくれないといった問題に直面することも少なくありません。そして残念ながら頻繁に、こういった代理店が一番安い価格で航空券を販売していることが多々あります。こういった問題を事前回避するためにも、しっかりと該当旅行代理店の評価を購入前に確認しましょう。
価格比較サイトが最安値とは限らない
価格比較サイトの情報が古い、航空会社の公式サイトでプロモーションが行われているといった場合があります。よって海外航空券購入前には一度、航空会社の公式サイトでも同様の日付、目的地で検索をしてみることを強くおすすめします。
格安航空券の見つける方法のまとめ
一重に格安航空券と言っても条件や規約があったり、怪しい旅行代理店が存在したりと、気をつけなければいけない場合は当然あります。それでも、本記事で紹介したスカイスキャナー、カヤック(KAYAK)、Googleフライトを上手に活用することで、必ず満足のいく価格とサービスを提供してくれる格安航空券が見つかるはずです。そして、それを見つけた時の嬉しさは言葉では表わせないものがあります。この記事でご紹介した方法を実践し、是非格安航空券を探してみて下さい。
他にもたくさんある旅行準備に関するアドバイスは、こちらから。